2018.09.21開催

[Vol.2]これからの人事に求められる適材適所採用

9/21に人事担当者向けにセミナー「これからの人事に求められる適材適所採用」を開催した。ゲストに森本千賀子さん、寺口浩大さんをお招きし、採用から人材活用まで幅広いテーマでトークセッションとFFS理論の紹介セッションを実施。トークセッションで話されたトピックの続きをご紹介。

場所: 東京都渋谷区
森本 千賀子さん
株式会社morich 代表取締役社長
寺口 浩大さん
株式会社ワンキャリア 経営企画室
堀尾 司
All Personal事務局:司会
セミナー内容
  • 第1部 対談:適材適所採用の極意について
  • 第2部 FFS理論の解説と活用例

キャリアのオーナーシップは誰が持つべきか

セミナー中盤で話題となったのは、「キャリアのオーナーシップ」である。今は法人側に寄りすぎているのではないか。個人の側にもう少し寄っていかないと、真に「主体的に動ける人」は育たないのではないかと寺口さんから発言があった。

事実、異動も転勤も、会社が決めたらそれに従うという感覚が日本では強い傾向にある。良し悪しではないが、これは法人にオーナーシップがある一例だ。「キャリア面談があったとしても、書いた希望が通ったためしはない」という経験がある人も多いかもしれない。

「『個人を企業がコントロールして当たり前』っていうのが無意識に前提になった発言を聞くと変だなと思うんです。主体的にキャリアを形成したい人にとって、主体的にキャリアを形成できない企業は行きたくなくなるはずです。もちろん、これまで法人側にオーナーシップが寄りすぎていたからといって、すぐ変化するわけではないので、会社によりばらつきはあるでしょう。個人側に振り切る会社も出てくると思います。そういう動きが出てくることで、今よりもう少しバランスあるところに着地していくと思うんです。」と寺口さんは語る。

異質人材が活躍できる組織とは

実際、多様な人材を活かそうという方向に向かっているのだろうか。森本さんは「たぶん、企業も迷っているんじゃないですかね。『新たな事業領域で成長しなければならないときに、既存社員だけでできるんだろうか』って思うことが結構あるのでしょうね。既存にはいないようなキャリアの人を紹介してほしいという話は多いです」と言う。

そこに対し「異質なタイプの人材を入れたとしても、組織でハレーションが起こるんじゃないでしょうか」という質問も出された。「もちろん全員がうまくいくわけではないですね。ただ異質な方がうまく生かされているケースは徐々に見えてきていて、一律の流儀のようなものは感じる」と話す森本さんによると、ハレーションが起きる理由の一つは、転職後にできるだけ早く実績をあげたいと思って変化を起こそうとするが、そこで過去を否定することに起因するそうだ。抵抗勢力に押しつぶされてしまうような方法はおすすめしないと言う。「うまくいったケースは、まずはすべて受け入れるところから始めて、自分を信頼してくれる人をつくっています。その上でキーパーソンを見つけて、そこから何を目的に自分はこの会社に入ったかを共有して進めていくような段階を踏んでいますね。すごく遠回りなんですけどもプロセスは必要だなと思ってます。」

そのために、エージェントとして入社前からフォローすることもあるという。ここは採用する側もされる側も意識しなくてはいけないところだそうだ。「基本的にダイバーシティはすごく大事だと思っていて、このチャレンジをせずして成長はないと思っています」と森本さんが言うとおり、異質人材を求める動きは常に起こっている。入社後の活躍までいかにつくっていけるか。個人のキャリアへの向き合い方、そして活躍するまでのプロセス構築が一層重要になってきている。

寺口さんは、エンゲージメントが生産性向上にとっても重要だと語る。そのエンゲージメントをつくれるかどうかに、入り口となる採用は大きく関わる。「理想論になってしまうかもしれないけれど」と前置きしたうえで、「とりあえず入ってもらってから育成しよう、マネジメントしようというマインドはなくて、入ったからには1人もやめてほしくない。だから採用とエントリーマネジメントは絶対妥協せずやっていますね」と自社の話を語っていただいた。